2016/01/18

DJとは?



前に、DJの入り口の間口が広がったことで、DJと称する人が増え素人でもDJとして人前でプレイすることが出来る機会が昔より遥かに容易に得られるようになった側面について書きました。

でも、DJと名乗っている人の99%はただの選曲家で、今時風に聞こえが良いようにいえばキュレーターみたいなものであって本当のディスクジョッキーではないと思ってます。もちろん自分もそうなんだけど、単に他人の著作物を自己流解釈で並べて上演権の侵害をして悦に入って遊んでるだけの人でしかない。

本当のDJなんてほんとに一握りで、その他大多数は音楽に含まれる「情報」に関する要素を取り扱う目的が主で、その手段としてDJという方法を使っているだけです。プロでそれで食ってるからとかそういう観点ではなくてね。

じゃあDJとは何なのか、スクラッチができるとか選曲が素晴らしいとか、グルーブにオリジナリティがあって誰の真似でもないとか作曲が出来るとか色んな要素はありますが、「選曲家ではない」と自ら自信を持って言い切れる人がDJだと思います。

食えてる食えてないではなく、どんな人の前でも胸を張って「私は誰がなんと言おうとDJです」と自信を持っていえるかどうか、更にそれを聞いたほとんどの人が疑いなくそうだよねと認めてくれるかどうか、というのがDJかどうかの指標の一つかなーと。つまり、技術だけでもなく、音楽性だけでもなく、認知度だけでもなく、お客さんからのプロップスだけでもなく、やる側からの支持だけでもなく・・・書いてたらDJの定義もそれを誰が決めるのかも分らなくなってきたけどそういうこと。

だから何だよって?

自称DJは自分が選曲家であることを認識して、ストリートカーストの底辺にいることを自覚して、分相応の生き方をしましょうってことが一つです。あなたはDJなんかじゃありませんから。

僕は子供の頃から、ストリートカルチャーにはカーストというか序列があると思っていて、自分はそのピラミッドの下のほうに位置すると思ってます。

なぜなら、自分は小中学校そういう文化に触れて、実際にダンスの真似事をやってみて無理で、スケボーなどをかじったものの全く上達せず、HIPHOPDJの真似事をしてみたらピラミッドの高さに逃げ出し、レゲエサウンドと称してスピーカーも作らずに業界を荒らしたあとポーザー選曲家に落ち着いたストリートカルチャーにおける完全なるおちこぼれだから。


おちこぼれが今では日本を代表する名だたるDJの方々と一緒にやらせてもらったりしています。でも僕はDJではない。おちこぼれの物真似ポーザーであることを肝に銘じて、今年も日々研鑽するだけです。ストリートカーストの底辺を支えるんだという自負を持ちながら。みんなで底上げしてひっくり返しましょう。

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