2015/11/19

ホリエモンの書評を読んでみたら全然アグリーできなかった件


 前回、音楽は情報ビジネスだという話でホリエモンを引き合いに出したけど、そのソースの書評をちゃんと読んでみたら全然思っていたのと違うことが書いてあって焦った。

http://honz.jp/articles/-/42033

 ラーメン発見伝を読んでないので何ともいえないが、このラーメン発見伝に出てくるといわれる「奴らはラーメンを食ってるんではない。情報を食ってるんだ」の「情報(以下、情報Aという)」はホリエモンがいうところの「情報(以下、情報Bという)」と全然違うと思われる。

 情報Bの例として一蘭という店舗の経営視点での分析がなされており、これはとても優れた視点で、一蘭の店舗形態やオペレーションの独自性やその優位性によるイノベーションについては正にその通りだと思うが、次の下りで本質を取り違えているのではないかと思った。

「有名な一蘭の一人一人の個食システムは友人といっても殆ど会話ができないがゆえに、あの暖簾に書いてある一蘭の創業ストーリーを読まざるを得ない。それで美味しさが倍増するわけだ。まさに情報を食らっているのである。」
これは字数少ないから適当に書いただろw
僕は暖簾を読んだことがないからわからないけど、ポイントはそこではないよね?

 百歩譲って一蘭に情報B食べに行くとすると、それは一蘭の店舗の独自性そのものが持つニュースバリューだったり、今だと一蘭で食事した事をSNS発信するかどうかの指標みたいな意味での情報だと思うから、上記の暖簾のくだりは要らなかったと思うし、一蘭ではなく麵屋こうじグループなどを例にしてネット評価の上げ方みたいな切り口で語ってくれていたら、ホリエモンすげえってなったのにとても残念である。

 これに対し、僕が考える情報Aは、店に付帯する情報(店主がどこで修行したのか、今だと大和麺学校にいったのか食のなんとか出身なのかということや、素材にどんな拘りがあるのか、限定麺はどういう風になっているのかなどの薀蓄)という意味合いでは同じベクトルなのだが、一番のポイントはラーメンフリークの中で話題になっているのか、ブログでどう書かれているのかというような、インターネット上のその店にまつわる情報の鮮度ではないかと思う。

 話題の新店が出来たらしい、限定麺が美味しいらしい、行列しているらしい、食べログ4点超えてるらしい、ミシュラン掲載らしいとかいう「情報」を確かめに、更にその「情報」を自分が拡散するために「情報」を入手しにいくのである。

 これは、前回書いた音楽(というかDJかな)が情報ビジネスであるということとはちょっと違う意味合いでの「情報」なのだが、やはり今の時代、どんな商売でも「情報」を第一に考えることは重要なんでしょうね。


何でこんな熱くラーメンについて語ってるのかというと、今週、スープダイエットというのを始めて3日目でちょうど辛くなってきたのと、奥さんが一蘭大嫌いで、結婚してから一度も食べていないから、一蘭がちょっと気になってしまったからです。

奥さんの許しが出たら、そのうち一蘭に情報を食べにいってみよう。

2015/11/18

音楽だって情報ビジネス



 先日、ホリエモンの「寿司屋は修行は要らないしラーメンは情報ビジネスなんだ」という趣旨の発言が炎上していましたが、修行は要らないという点は別としてほぼ同意です。ある意味世の中の全てのものが情報ビジネスだと思います。

 皆さんご承知の通り、僕は音楽とか服状のモノにかかる表現活動をしていますが、やっていることの本質は情報発信であって、音楽や服状のモノそのものの製作・流通が目的ではありません。自分が得た情報に付加価値をつけて新たな情報にして、音楽や服状の有形物に化体させて、その媒体を流通?表現しているだけです。
 自分の中で「今はコレだろう」という情報ものをチョイスして、その時点で選択可能な手段を使って発信しているのです。

 つまり、主体はあくまで「情報」なんです。

 音楽について、これはこういう観点で「良い」からと考えて伝えているDJもいるでしょうし、これは着心地がいいから、こういう風に良いからと服を作っている人もいるでしょう。少なからずそのベースは「良い」ですよね?でも僕の場合は元々、音楽とかファッションに「良い」「悪い」という価値基準を持っていないので、音楽やファッションそのものではなく、それらに付帯する「情報」の鮮度、その時点での価値の大小について、自分流の価値判断で取捨選択して、発信しているのです。

 そういう意味で、音楽も情報ビジネスだと思ってます。


皆さんはどういう観点で音楽やファッションを捉えていますか?

そこを掘り下げて体系的に捉えていくことで、前に書いたイノベーションの種を拾えるかなと思ってますので、皆さんのご意見をいただけると幸いです。